【全社】CVTとATの違いは?!
「オートマ」と一口で言ってしまえばドライバーはそれほど気にする必要はありませんが、中身はかなり異なるのがATとCVTです。
さて、あなたのクルマのミッションは、どの形式でしょうか?
ATとCVTの具体的な違い
大馬力対応だが複雑なAT
ATは、ミッション本体はMT同様、歯車の組み合わせで、「機械的にガッチリ駆動を伝達」する事から大馬力への対応が容易で、大排気量車やハイパワー車でも使えるメリットがあります。 しかし、ごく初期や一部のATを除けば、「トルクコンバータ」(以下、トルコン)という一種の流体クラッチを介してタイヤへの駆動伝達を行うため、駆動ロスの発生がデメリットでした。 最近はトルコンを介さず直結するタイプのATも増えて、発進加速以外のデメリットは解消されつつありますが、燃費向上と効率化のために8速、10速と多段化していくに従い、機械的に複雑で高価になるというデメリットもあるため、最近の安価なクルマでは、あまり新規に採用されません。
小排気量向けのCVT
一方、CVTは「摩擦力の範囲での駆動伝達」を行っているため、ハイパワー車向けではありません。小排気量車でもチューニングしたり、スポーツ走行など「一般的な用途」以外では壊れる事も多かったのです。 しかし、初期に採用されていた電磁クラッチをトルコンに変更し、さらに電子制御化で安全マージンを大きく取ると同時に、エンジンとの統合制御でスポーツ型にも燃費型にもソフトウェアの設定一つで対応できる事から、今では広く使われています。 割と安価なクルマに使われる事の多いCVTですが、やはりトルコンを介する事によるロスもある事から、最近は簡易的なDCT(デュアルクラッチトランスミッション、セミATの一種)に切り替えるメーカーも多いです。 ただし、シフトショックが無いという無段変速のメリットもありますから、安価なクルマに快適性を備えるには最適な事から、今後も使われ続けるでしょう。